昨年12月20日、オーストラリアの息子の家族宛に発送した小包が未だ届かない。発送した日から19日が経過し、クリスマスプレゼントのつもりが正月にも間に合わない事態になった。
完成前の作品。
この間、郵便局に問い合わせるが同じ回答が繰り返されるだけで進展は全くなかった。地元の郵便局では埒があかないので中継の新福岡郵便局にも問い合わせたが、「相手国の税関に入ると出るまで連絡の仕様がない」とのこと。
この返答には納得がいかなかったが、ただ黙って正月明けまで待つことになった。
この間、色々なやりとりの中で解ってきたことは、荷物の賠償額10万円に原因があるようだ。賠償額もこちらがこだわった訳ではない。
送品の内容を聞かれ「自作の焼き物」ですと答えると、保険を掛けた方が良いと言われ保険金¥200を支払った。この保険金の賠償額が¥100.000ということなのだが、自作の焼き物の価値がこの額とは思えない。たまたま受付の担当者に賠償額を聞かれ保険金が¥200だったことから10万円になっただけのことである。
ともあれ、この金額が仇となりシドニーの空港内の税関に留まることになった。金額が10万円を超えると関税が掛けられるとのこと。まさか受け取る方は関税を支払うことなど考えもしない。家庭で使う食器を送っただけなのに商品として取扱われたようなのだ。このことは息子が税関とやり取りして分かったことだが、日本の郵便局はノータッチを決め込むばかりで、マニュアル通りの優秀な?回答が繰り返された。
正月明け一番で郵便局の相談センターへ電話を入れると、「追跡請求」を郵便局の窓口で行えば、請求に応じ調査を行うとのこと。何でもっと早くアドバイスしてくれないのか!腹が立ったが、取り急ぎ郵便局へ行き局長にその旨事情を話すと、追跡請求のやり方や書面があることすら知らない。上司が知らなければ受付担当の職員が知らないのも理解できるが、呆れて話にならない。
追跡請求の書面を提出し、戻ってきた書面には「本書をもって最終回答とさせていただきます。」 そして回答欄には、相手国より「当該郵便物は税関で保留されており、詳しい内容は税関、電話番号 1300 363 263 へお問合せ下さい。郵便物のお問合せ番号は○○○○○○です。」との回答がございました。と、下記の文書が届けられた。
結局は、郵便局側とはこれ以上やり取りをしても解決の糸口はなく、こちらで対処するしかないようだ。
送付先のオーストラリア在住の息子が税関とやり取りし、商品ではなく父から送られた自分たち家族に送られた食器だと理解してもらい、どうにか通常郵便物として配送が再開される見込みだとの感触を得て一段落したが、荷物が届くまでは安心が出来ない。
原因の発端は、郵便局での受付の際に賠償額が10万円と記載したことにあるのだが、郵便局側もまさか10万円の賠償額がこのような事態を招くなど知らなかったのだから止む得ないことでもある。
税関ではこの荷物を売買される商品として保留したようなのだが、送付する時に内容物の詳しい表示をすることや賠償金額が10万円を超えないことなど学ぶことが出来た。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と言うが、知らないことは恐れず聞くに限る。この年になっても知らぬことは沢山ある。